キチンの止血効果、止血剤

キチンはグルコースのOH基がアミノアセチル基に置き換わったもので、第3級アミンを繰り返し単位に持っています。また、脱アセチル化によりアミノ基とすることもできるポリカチオンの一種です。そのため、このアミノ基が血液凝固系に作用すると推測されます。

このような止血効果を持つ材料として血液凝固因子の一つであるトロンビン粉末、強力な酸化反応による酸化セルロース、血小板を活性化して放出反応による血小板凝集能を高めるコラーゲンなどがあります。

キチンは吸水性が高く、血清中でも急速にゲル化し、自由度が増すためにキチンの分子自体が動きやすくなり、血小板に対して急速に活性を与えやすい状態になるために血小板凝集作用が働きやすくなることがある。