農業資材としてのキトサン、キチン

農業分野において、従来からカニやエビなどの甲殻類の殻を乾燥・粉砕したものが肥料として用いられてきました。甲殻類の殻には土壌改良効果連鎖障害の防止効果があることが経験的に知れていて、広く利用されてきました。この甲殻類の殻による土壌改良効果は、甲殻類の殻に含まれるキチンに由来するものであると考えられます。

キトサン、キチンによる植物に対する生理機能への影響について、植物生長促進効果や、耐病性増強などを示します。しかもキトサンは生分解性があり、環境に優しいものです。しかし、効果発現のメカニズムはまだ十分に解明されているわけではありません。またキトサンの製造工程において不純物が混入してしまう場合には安全性に問題が生じる可能性があります。